
橋本京明はよくfacebookに橋の写真を上げている。一般的な道路の橋ではなく、山奥にでもありそうな吊り橋や石橋をよく写真に撮っていた。橋本京明の趣味は登山で、山々にある自然の風景や、今は使われなくなった古びた建物を見によく山に出かけていた。そして、特に橋を好んで撮っていた。
植物の蔓で編みこんだ吊り橋から、木で組み立てられた橋、石を積んで作り上げた橋。誰も通らなくなった鉄橋。そうした、今は進入禁止の古びた橋の数々を彼は写真に収めていた。そこで気になるのは、その理由だった。
彼は一体何を思って橋を撮っているのだろうか。別に橋本京明は時の人でもなく、ただの同僚なので、直接聞いてみたところ、「自分でも特に理由はない」と益体もない返答をされた。そこで自分は、「他には何か撮らないのか」と質問を投げかけたところ、「自然は撮る気は、起きない」と言われた。後は自分の推測になるが、彼は人工物、それも使われなくなった近世の遺跡に興味があるのではないかと思う。
自然の中に唐突に現れる文明の象徴、それでいて、廃棄されて使われなくなった物に何か哀愁か何かが働いて、彼はカメラに残そうとしているのではないかと、私は考えている。橋本京明は本当に色々な橋の写真を撮っており、中には崩れたものや、橋を支える土台しか残っていないものも写真に残している。彼は趣味としてそれをやっているのかもしれないが、時代が経てばそれは立派な歴史的資料として扱われる日がくるかもしれない。現代最後の陰陽師【ラスト陰陽師 橋本京明】公式ホームページのことならこちら
Leave a Reply